
2025/03/14
【CEO COLUMN Vol.5】
DXの成功は、お客様と“ともに考え”、”ともに創る”ことから生まれる
皆様、こんにちは。
株式会社DNTI代表取締役社長の西村です。
今回のCOLUMNでは、DX推進における「ワークショップで進めるDX企画フェーズ」をテーマにお話しします。
デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進において、組織内の主体性は重要な要素の1つです。
「DXの内製化」という言葉がよく使われるようになり、企業自身がアイデアを出し、実現方法を考え、デジタル技術を活用して開発・導入を進めることが求められています。しかし、DX人材の不足や、基幹システムの刷新と並行して進める必要があるなど、取り組みの難易度は決して低くありません。
こうした状況の中で、DX推進のアプローチも変化しています。大規模なプロジェクトを外部に委託する従来の方法だけでなく、企業内のキーマンが部門を超えて議論し、方向性を見出す取り組みが注目されています。ただし、社内での議論には忖度や遠慮が生じることもあり、円滑に進めるための手法が求められます。
このような背景から「コンサルティングメソッド×ワークショップ」という手法が活用されるようになっています。議論を促進し、意見を整理することで、組織内での合意形成や具体的な施策の立案を支援する役割を果たします。
DXは「企業変革」そのもの
DXは単なるテクノロジー導入ではなく、顧客体験価値(CX)や従業員体験価値(EX)を向上させ、企業全体を変革する取り組みといえます。一方で、多くの企業は次のような課題に直面しています。
「DX戦略を策定したが、現場の納得が得られない」
「新規ビジネス創出のアイデアが出てこない」
「業務効率化だけが目的化し、本質的な変革につながらない」
こうした課題に対応するため、経営層と現場が対話を重ねながら変革を進めるアプローチが求められます。
DX推進に求められる考え方
DXに取り組む際、次のような考え方が重要になります。
- 長期的な視点で捉える:DXは単発の施策ではなく、継続的な取り組みとして捉える。
- 組織内の共通認識を形成する:経営層と現場の認識を揃え、共に推進する体制を整える。
- 対話を通じて合意形成を図る:異なる立場の意見をすり合わせ、一貫した方針を持つ。

これらを実現するために、組織全体での議論を深め、具体的なアクションに落とし込むプロセスが必要となる。
具体的な取り組み事例
DXの推進において、組織内での対話を重視したアプローチを導入する事例が増えています。
その一例として、当社が実際に行った製造系システム子会社のデジタル変革でのワークショップ形式の取り組みをご紹介します。
DX戦略の策定に向けた課題
ご依頼いただいたテーマは「2025年までに維持工数を半減し、従業員の働きがいを両立させるDX戦略・施策を策定する」ことでした。
まず、「働き方の視点変換プロジェクト」と題し、自分たちの業務がグループ全体のどこに位置するのか、どんな価値があるのかを改めて見直し、その上でグループが目指す未来に対しての自分たちの役割や価値を発見するワークショップを実施しました。
ワークショップの中ではDXとデザイン思考の講座を併せて行い、改めて自身が所属する部署のミッションや5〜10年後グループの未来についてグループワークを実施。
未来をつくるための自分たちの役割を見つけ、そのためにどんなチームであればいいか(持っているべき知識やスキル、コミュニケーションなど)など働き方を見直す・未来を見つめる、働き方の再発見ワークショップとなりました。
このワークショップフェーズを経て次フェーズに移り、改めて現状の業務課題の洗い出しと、根本課題の発見、それに対する施策アイデア出しまでを行います。
この2つのフェーズを経た後、次のフェーズとしてDX施策の具現化ワークショップを実施しました。
ワークショップ形式を活用することで、単なる業務改善ではなく従業員自身が変革の担い手として関与するプロセスを生み出しました。
このような事例からも分かるように、組織内の理解を深めることがDX成功の鍵となります。
DXの成功に向けたポイント
DXを成功させるためには、経営層と従業員が一体となる仕組みを構築し、共通認識を持つことが不可欠です。そのために、以下のようなステップが有効です。
1.現場の課題を把握する
2.企業戦略と顧客価値の観点を整理する
3.具体的な施策を立案する
4.実行計画(ロードマップ)を策定する
こうしたプロセスを踏むことで、DXが単なる技術導入ではなく、企業全体の変革として定着しやすくなります。