DN Technology &
Innovation株式会社
Vol.01

Technology×UXの
越境とその可能性

Cloud Engineerの波崎が開発プロジェクトを一緒に取り組んだUI/UX Architect Manager伊藤と“Technology×UXの越境“や”これからのキャリア“をキーワードにセッションをします。
波崎:伊藤さんといえば、UXの専門家というイメージですが、”UX”という言葉がここまで一般的に使われるようになったのはここ数年だと感じています。伊藤さんは、どのような経歴を経てUXデザイナーになっていったのでしょうか?
伊藤

2000年代前半までは、あまりUXとは言ってなかったですね。その頃はユーザビリティが注目されていました。
この領域に関わり始めたのは、2000年の4月からです。その前は、機械系のエンジニアとして産業機械の設計をしていました。
ユーザビリティに出会ったきっかけは、1999年にたまたま参加した講演会でした。 そこでユーザビリティについての話しを黒須正明先生から聴き、この分野は伸びると思ったんですよ。
そこで、その年に会社を辞めて、当時の静岡大学大学院(情報学研究科)に社会人入学をしました。黒須研究室に入り、2年間、ユーザビリティと人間中心設計と、今で言うUXリサーチを学びました。
その後、ユーザビリティの仕事に携われるデザイン会社に入り、それからはずっとユーザビリティやUX関係の仕事を続けています。

波崎:DNTI では各専門家がチームを構成してプロジェクトに取り組んでいます。そもそもなのですが、エンジニアなどUXに関わってこなかったメンバーがUXのリテラシーを身につけることで、どんな可能性やメリットがあるとお考えでしょうか?
伊藤

エンジニアが開発したシステムなどは、最終的に顧客、ユーザに使われることになり、システムなどのUI を介して、ユーザ体験を提供してゆくことになります。このときに、UXについての知識がないと、ただ作っただけになってしまい、結果として使いにくいものができてしまうことがあります。そうならないためには、UXに関する知識やスキルが必要になります。UXのリテラシーを身につけると、自分でよいUXとは何かとか、わかりやすいUI のポイントがわかるようになると思います。

(左)波崎 大知
AI & DX Lab. (The Hive)
Cloud Engineer
(右)伊藤 泰久
AI & DX Lab. (The Hive)
Master DX Architect
UI/UX Architect Manager
波崎:どうすれば、UXのリテラシーを身につけていけるでしょうか?
伊藤

考え方のベースとなるのは人間中心設計(HCD) です。システム開発などをUXデザイナーやUXリサーチャーとチームを作って進めることがあると思いますが、一連の業務の中で、HCD の活動を一緒に進めながら、UXの方法を体験しながら学ぶのがよいと思います。OJT ですね。もちろんUXに関する勉強も必要になると思います。今は、UXに関するセミナーも多くありますし、よい本もいっぱい出てますから、こう言ったところからの情報収集も大事だと思います。

波崎:伊藤さんは社会的インパクト評価に関わる活動もされているそうですが、UXや社会課題に関心のある伊藤さんが、なぜDNTI に入社を決めたのでしょうか? ※社会的インパクト評価︓事業や活動の短期・長期の変化を含めた結果から生じた「社会的・ 環境的な変化、便益、学び、その他効果」を定量的・定性的に把握し、事業や活動について価値判断を加えること。
伊藤

社会課題解決を意図した製品やサービスが、本当に社会課題を解決しているかどうかがわからなかった時期がありました。
社会課題の解決を考える場合、いわゆるユーザの体験や、製品が売れることとは別の軸での評価が必要となりますよね。
この社会的な観点からの製品やサービスの評価の方法について、何年か調べていくうちに「社会的インパクト評価」でそれを計測したり評価することができるとわかりました。

波崎

私がその言葉を知ったのは2018年頃です。NPOの社会的インパクト評価報告会に参加したのがきっかけでこんな手段があることを知りました。
一方で、営利組織として財務評価だけでない社会的評価に指標を置いて取り組むことには難しさを感じています。
その辺を含めて、DNTI にどんな期待や可能性を感じたのでしょうか︖

伊藤

儲かることは大事ですが、営利企業でも、社会的な価値をみながらやっていく必要があると考えています。社会的成果を測ってフィードバックを回していくことをやっていきたいと思っていました。
DNTI では、コンサルティングだけでなく、事業のための資金も自社で集めて、新事業を自分たちで作って行くこともできます。こう言った新事業を行うにあたって、社会的観点、社会的な課題解決を意図した事業を行っていくことも、今後は重要になっていくと思います。DNTI ではそういったこともできるような気がしました。

波崎:これからの個人的なテーマ、DNTI としてのテーマはなんでしょうか?
伊藤

ー個人としてのテーマ
個人的には、「行動変容」がテーマです。社会的インパクト評価は成果が出て評価するまでに、2−3年かかる場合もあり遅すぎると感じています。
効果を予測し、効果が出るように作る方に注力したほうがいい。それで行動変容、行動変容デザインの方へと関心がシフトしていきました。効果の高い行動変容デザインをすることで、意識が変化し、行動が変わり、社会が変わるという流れを創っていきたいです。

ーDNTIとしてのテーマ
会社としては、DXです。
新規事業開発やDXに関して、デザインワークショップでアイデアを創出して、システムコンセプトまで落とすやり方に最近取り組んでいますが、これは結構面白いと思っています。今は、オフラインのワークショップ開催は難しいので、100%オンラインでやっていますが、Miroなどを使って工夫すれば結構うまくできると思います。
オンラインでしかできないことやオンラインならではの良いこともたくさんあるので、今後も上手く活用していきたいです。

波崎

個人的にデザインスプリントの資格を取っているので、新規事業開発の設計もしていきたいです。
会社としては、The Hive(※)をもっと地域展開していきたい。東京と地方の循環に何か力になれればと思っています。

本日はありがとうございました。